
Vol4. 『組曲 BRAVELY DEFAULT』編曲者 袴田朋海
ゲーム音楽をオーケストラで演奏するためには、オーケストラ用の楽譜が必要です。
このオーケストラ用の楽譜を書く人のことを、われわれは「編曲者(アレンジャー)」と呼びます。
コスモスカイオーケストラで演奏される曲の大部分は、団員が編曲者です。
同じ曲でも編曲者によって出来上がる作品は十人十色!
コスモスカイオーケストラの編曲者の楽曲への愛や編曲のこだわりを、対談形式でご紹介いたします。
編曲者インタビューVol.4は、Vol.2に続き 『組曲 BRAVELY DEFAULT』の編曲者、袴田朋海(はかまたともみ)さんです。
編曲者インタビューバックナンバー
Vol.1 交響詩聖剣伝説2,3
| Vol.2 ポケットモンスターメドレー
| Vol.3 UNICORN
| Vol.4 組曲 BRAVELY DEFAULT
編曲者 袴田朋海さん
袴田: 猫とチョコレートと日本酒は正義、どうも袴田です。
『ポケットモンスター』に続き、今回もよろしくお願いします。ブレイブリーデフォルトは、ニンテンドー3DSで発売された(第6回定期演奏会で演奏する曲目のなかでは)
比較的新しいゲームですが、ゲームの思い出について聞かせてください。
袴田:
あまりRPGをやる人間ではないのですが、ゲームが発表された時、音楽担当の名前で購入決意しました。少なからずそういう方はいらっしゃるのではないかと思います…(笑)
とにかくキャラクターの個性が強くて楽しい。ちなみにレスター卿が好きです。
序盤で雑魚敵に全滅させられたのはいい思い出ですね、これやっていけるのかと。
物語と音楽のシンクロ加減もよく、ひたすらフィールドを走り回ってました。110時間近くやりこんだ思い入れのあるゲームです。
確かに、音楽担当者は衝撃的でした(笑)!
音楽を聴くだけでストーリーが思い出せますよね。
魅力的な楽曲が多いので組曲に取り入れたい楽曲も多かったと思うのですが、選曲や編曲で工夫した点はありますか?
袴田:
どうしても限られた時間の中で選曲を行うと偏りが出てきてしまいます。
そこで、どうやってオリジナリティを見せるかが腕の見せ所ではないでしょうか、とそんな大きいことは言えませんが、今回演奏します『組曲 BRAVELY DEFAULT』、
主人公の冒険の軌跡を共にたどっていけたらと思い、各所に仕掛けをちりばめています。
気づいて頂けたら編曲者冥利につきますね(笑)
ゲームをプレイした方には「あっ」と思う部分がある方もいらっしゃるかもしれませんし、
ゲームをプレイしたことがない方でも、曲を聴きながら「今はフィールドを旅してるんだな~」とか「今は戦闘中!」という情景が思い浮かぶので、
主人公と一緒に冒険している風景が思い浮かぶかもしれませんよね。
ちなみに、編曲で困ったり苦労した点はありましたか?
袴田:
まず楽曲そのものの難易度が高かったことでしょうか。聖剣伝説のような打ち込みならではの難しさとはまた別のベクトルの。
ゲームが発売されてからBRAVELY DEFAULTの公式コンサートがあったのですが、そのコンサートに行ってきまして、できるだけ本物に近づけるよう努力しました。これはやるしかないだろう、と。
コスモスカイの編成だからできる編曲ですよね(笑)
オーケストラにバンド楽器が入っている編成ってあまりありませんものね(笑)。
最後に、本組曲の聴きどころを教えてください。
袴田:
あんな楽器やこんな楽器の魅力的なソロがたくさん出てきます。素晴らしい演奏に心酔すること間違い無し!
迫力満点の演奏、ぜひ全身で体感してください。最後までフルブレイブ!
袴田朋海さん、ありがとうございました。
編曲者インタビューバックナンバー
Vol.1 交響詩聖剣伝説2,3
| Vol.2 ポケットモンスターメドレー
| Vol.3 UNICORN
| Vol.4 組曲 BRAVELY DEFAULT
ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー
2012年にスクウェア・エニックスより2012年10月11日に発売されたニンテンドー3DS用ロールプレイングゲーム。
音楽担当はRevo(Linked Horizon)。
『組曲 BRAVELY DEFAULT』は
2014年12月7日(日) コスモスカイオーケストラ第6回定期演奏会で聴くことができます。
お楽しみに!

Vol.5 打楽器・特殊楽器 その2 編
オーケストラで欠かせないもの…そう、それは楽器です。
使用される楽器はオーケストラによって異なります。
このページでは、コスモスカイオーケストラで使用されている楽器を、
第6回定期演奏会でのチェックポイントとともに紹介いたします。
なかなか他のオーケストラではお目にかからない楽器もあるかも…?
一度では紹介しきれないため、何回かに分けて紹介いたします。
Vol.5は、『打楽器・特殊楽器 その2』の紹介です。
Vol.1 弦楽器編
| Vol.2 木管楽器編
| Vol.3 金管楽器編 |
Vol.4 打楽器・特殊楽器 その1編
| Vol.5 打楽器・特殊楽器 その2編
■グロッケンシュピール(Glockenspiel)
かっこいい名前ですが馴染み深い楽器です。グロッケンシュピール、それはいわゆる鉄琴です!
鋼鉄の音板なので金属らしくまたキラキラとした音がします。シンプルな構造をしており、分解することなく運搬が可能なのは他の鍵盤打楽器と比べてありがたいところ!
そのシンプルな理由は他の鍵盤打楽器と違い基本的に音盤の下に共鳴管を持っていないためです。では何が共鳴管の役割を果たしているかというと…実はケースなんです。
ケースの中で響きが作られるなんていうのも、珍しい…というかケースを用いて演奏する楽器自体なかなかないですよね。
この澄み切った響きが美しいこの楽器、Cosmoskyの中でもかなり美味しい楽器で、出てくる曲はみんなメロディーを奏でています。
独奏部はもちろんのこと、色々な楽器との組み合わせをお楽しみください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『ポケットモンスターメドレー』、『交響詩 聖剣伝説2,3』、『逆転裁判5 法廷組曲』、『劇伴音楽メドレー』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』、
■ヴィブラフォン(Vibraphone, Vib.)
グロッケンシュピールと同様金属の音板を持つ鍵盤楽器のヴィブラフォン。
この楽器の最大の特徴は音にヴィブラート (音の揺れ) がかかることです。
ヴィブラートを作り出す秘密は共鳴管 (鍵盤の下についてる管) の中に!
共鳴管の中に円盤がついていているのですが、この円盤を回転させておくことで、円盤の中に伝わった音が揺れるのです。
ちなみにこの円盤、電気モーターで回すので、回転のスピードは自由自在!電源が必要な楽器という意味ではちょっと特殊かもしれません。
ヴィブラートのかかった幻想的で甘い音色はジャズを中心に幅広くポピュラーや吹奏楽では積極的に使われています。
第6回定期演奏会では『ポケットモンスターメドレー』で金管楽器とのハーモニーを聴かせてくれますのでお楽しみに!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『ポケットモンスターメドレー』
■シロフォン(Xylophone, Xylo.)
いわゆる鉄琴!というのがグロッケンシュピールであるのに対して、いわゆる木琴!それがシロフォンです。
響きは少なめで際立った音を出すことができるので、メロディーラインや細かいパッセージをくっきりと表せるのです。
上から見るとマリンバと大差ないように思えるのですが、音板をひっくり返してみてみると…マリンバは凹んだ形になっているのに対し、波打った形になっています。この形が音色に影響を与えてあるんですね。
この音色が変わる原理については倍音のチューニング方法というのが絡んでくるのですが…専門的な話になってしまうので、さらに詳しく知りたい方調べてみてください。
細かいパッセージをくっきりと…と言いましたが今回のシロフォンはまさにそのような動き!出てくる動きが協奏曲かのごとく、なかなかエグいです笑
ですが『交響詩 聖剣伝説2,3』、『ポケットモンスターメドレー』ともにその爽快に駆け抜ける動きは目を見張り、そして耳にも強く印象に残るものになっていますのでどうぞご注目ください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』、『ポケットモンスターメドレー』
■マリンバ(Marimba, Mar.)
シロフォンとは対照的に豊かな響きをもち、暖かい音がするマリンバ。ソロ楽器として活躍することもしばしばです。目の前に立ってみるとこの楽器…大きい!1台に対して複数の奏者が演奏することもあるくらいなので…幅が広いのです。
写真ではマレット (先端が球状のばち) 4本で演奏していますが、これがまたかっこいい!強者は6本で演奏することもあるとか…音色にもパフォーマンスにも魅力があるんですね。
ちなみに長距離移動時に解体しようとするとこれがまた大変。共鳴管は大きいし、音板もぐるぐる巻きにしてもなかなかの体積…しかも組み立て、解体ともに2人以上でやらないとかなり手間がかかります。
もし購入を検討される場合は十分にお気をつけください笑
丸みのある落ち着いたサウンドはオーケストラとよく溶け合い、独特の世界観を見せてくれます。
他の楽器との調和感が魅力的な『交響詩 聖剣伝説2,3』、落ち着いた音色でオーケストラを支えてくれる『ポケットモンスターメドレー』、どちらもご期待ください。
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』、『ポケットモンスターメドレー』
■ドラムセット (Drum kit) &ドラム構成パーカッション
太鼓やシンバルといった打楽器を1人の奏者が演奏できるようにまとめたのがドラムセットです。ロックやジャズ、ポピュラーなど様々なジャンルでお馴染みですよね!
ドラムセットの始まりはというと、マーチングバンドのバスドラムの上にシンバルくっつけちゃおう!という発想です。そこから少しずつ楽器が増えてきて現代のドラムセットの形になっているんですね。
というわけでドラムセット内の楽器と単体の打楽器を比較しながら紹介いたします。
ドラムセットは『交響詩 聖剣伝説2,3』では限界に挑戦、『劇伴音楽メドレー』ではポピュラー、ジャズ、ロックすべての香りが楽しめます。Cosmoskyならではの響きを感じていただきたいと思います!
〈バスドラム(bass drum)〉
・ドラムセット
ペダルを使って操作します。速い箇所では2本の足で叩くこともあります。ロック系のバンドではアタックを強くするためにあえて楽器の前面に穴を開けることも…!
・コンサートバスドラム
こちらはばちを使い手で叩きます。ものにもよりますがドラムセットに配置されてるものより大きいです。
比較すると倍くらい違います。サイズが大きい分、ドラムセットのバスドラムよりも低く、芯のある音で楽曲全体を引き締める役割が多いです。
『ポケットモンスターメドレー』、『UNICORN』、『逆転裁判5 法廷組曲』ともどっしりとした音色をお楽しみください!
〈スネアドラム(Snare drum)〉
・ドラムセット
1番基本となり、使用頻度が高いのがスネアドラム!リズムやフィルイン
(楽曲の繋ぎ目での即興的な演奏) の中心となる打楽器です。
・コンサート用スネアドラム
ドラムセットで使う場合と使い方はほぼ変わりません。ただしスネアドラムの中で径、深さ、素材などの違いにより種類がたくさんあるので好みは千差万別!
曲全体を通してリズムを引っ張る『ポケットモンスターメドレー』、マーチの勇猛さを感じさせる『交響詩 聖剣伝説2,3』、整った響きをお楽しみください。
〈トムトム(Tom-tom)〉
・ドラムセット
タムと呼ぶことが多いです。フロアタム、ハイタム、ロータムなど様々な大きさのタムを使います!フィルインではタムがないと始まらない!
・コンサート用トムトム
複数種類を使うことはあまりなく、単体で使われます。楽曲にパワーが乗せられ、前向きな音楽を創り出してくれます。
『UNICORN』での存在感は圧倒的!
〈シンバル(Symbal)〉
・ドラムセット
頭拍など強い音によく用いられるクラッシュシンバル、リズムを刻むライドシンバル、上下2枚組でオープン、クローズなど表現力多彩なハイハットシンバル(H. H.) などがよく使われます。
どのシンバルも手で直接持つことはなく、ばちで叩きます。どれもシンバルですが使い分けられるととてもかっこいい!
・コンサート用シンバル
手で持って扱う2枚組のクラッシュシンバル (C.C.) と、C.C.では対応できない細かいリズムやロールを行える、サスペンデッドシンバル (S. C.) に分けられます。
2枚組のC.C.は合わせシンバルなんて言い方もします。ちなみに合わせシンバルはぴったり合わすように鳴らそうとすると空気が逃げる場所がなくなり、ポフッという音が鳴るんですよ (演奏中だととても恥ずかしいです笑)。気になる方は触ってみてください!
曲の盛り上がりに欠かせないC.C.、ここぞという場面のS.C. 、シンバルの魅力たっぷり味わっていただきたいと思います!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
全曲
■ギター(Electric guiter, Acoustic guiter)
メープルなどの木材の本体に6本の弦。エレキギターの場合、この本体にマイクを繋げて電気信号に変換、シールド (要はケーブル) を通してアンプ (音を増幅する機器) に信号を伝えて音を出すのが基本的な仕組みです。
本体の木の種類、弦の種類、そしてもちろん機材によって音質が変わります。写真でわかる通りですが、Cosmoskyのギタリストはギター本体をこれだけ使い分けています!(演奏会では4本+アコースティックギターを使用予定です)
ケーブルの途中にエフェクターと呼ばれる音色を変化させる機器を噛ませてセット完了。このエフェクターも種類がまた数多…セッティングとしてはもうプロ級の仕様です。
ゲーム音楽を始め、今やどんなジャンルでも必要不可欠なギターの音。セッティングは大変ですが、このセッティングの甲斐あって、様々な音色を楽しませてくれます。
アコースティックギターのギターそのものの暖かい音色を楽しませてくれる曲あり、エレキギターのエフェクトを存分に感じさせてくれる曲もあり…さまざまな音色を楽しむことができます。
毎度演奏会でお馴染みのスーパーソロタイムは今回果たしてどこにあるのか…お楽しみに!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』、『劇伴音楽メドレー』、『UNICORN』、『BLIND JUSTICE』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』
■エレキベース(Electric bass)
バンドの低音担当、エレキベースです。エレキギターと同様アンプにつなげて音を出します (でもアンプの種類はエレキギターとは違ったり…)。
エレキギターよりも大きさが少し大きい、そして弦が太く4弦のものが多い!…なんて言いましたがコスモのベーシストの楽器は5弦です。さらに多弦のアイテムもあるとか…使いこなすのは大変そうです。
エレキギターが和音を担当するのに対し、エレキベースの基本は単音のベースラインです。
低音が好きな人には聴くのも演奏するのもたまらなく楽しいところで、リズム感や正確なテンポが求められるという意味ではやはり曲の根幹となります。
バンド的な曲もオーケストラと合わせる曲もあり、Cosmoskyらしい構成になっています!ひときわ存在感のある『劇伴音楽メドレー』や『組曲 BRAVELY DEFAULT』、ご期待ください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』、『劇伴音楽メドレー』、『UNICORN』、『BLIND JUSTICE』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』
■ピアノ(Piano, Electric piano)
鍵盤の数は実に88鍵、どの楽器よりも広い音域を持つピアノ。
その表現力のふところ深さは言わずもがな、どんな曲でもお手の物、楽器界の王様と言っても過言ではないかも!
今さらピアノについて説明されても…と思われる方もいるかもしれないので、ここではペダルの説明を。
オーケストラで使われるグランドピアノには3つのペダルがあるのをご存知でしょうか。
右側のダンパーペダルは1番よく使うペダルで音を響かせるもの、左側のシフトペダルは鍵盤を少しずらして音色をソフトにするもの、真ん中のソステヌートペダルは特定の音を伸ばす時に使うものなのです。
ピアノ弾いたことはあるけど使ったことない…なんて方もいらっしゃるのでは!役割を知ってると使ってみたくなりますよ!
ちなみに、ピアノの奏者がオーケストラと合わせる際に大変なのは練習場によって場所が変わってしまうこと。
指揮者が見えない位置になったり、時には指揮者の前にいたりすることも!そうなると音の聴こえ方、指揮者の見え方も変わってくるので苦労が絶えません…
そんなピアノですが、さすがは万能な楽器、メロディーから伴奏から全曲で活躍します!お気に入りの箇所をぜひ探してみてくださいね。
♪第6回定期演奏会登場曲♪
全曲
■合唱 (Choir, Cho.)
複数の声部を重ね合わせ、美しい響きを紡ぎ出す合唱パート。今回はCosmoskyではすっかりお馴染みのコール・クリスタル・マナ様との共演です!
道具を用いることなく、自らの身体を使ってこの上なく美しいハーモニーを創り出せるのは人の声の素晴らしいところで、長い人類の歴史の中で最も馴染みのある音と言ってもよいかもしれません。
合唱の曲というのは世界を見渡してもあらゆるところにありますよね…
Cosmoskyの楽曲では最大でソプラノ、アルト、テナー、バスの4パートに分かれています。
実際に合唱に参加してみるとわかるのですが、他のパートを聴きながら自分のパートを正確に歌うのは慣れないと難しい!それでも合わせられた時の気持ちよさは他では得られません!
そんな数々の魅力ある合唱パート、今回も存分に活躍していただきます。
『UNICORN』の壮大なメロディー、『BLIND JUSTICE』の圧倒的なパワーと繊細さを併せ持った四重奏、
ゲームの光景がリアルに現れそうな歌詞の『逆転裁判5 法廷組曲』。そしてあの曲でも登場!?素晴らしい歌声をご堪能ください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『UNICORN』、『BLIND JUSTICE』、『逆転裁判5 法廷組曲』、他
Vol.1 弦楽器編
| Vol.2 木管楽器編
| Vol.3 金管楽器編 |
Vol.4 打楽器・特殊楽器 その1編
| Vol.5 打楽器・特殊楽器 その2編
コスモスカイオーケストラ第6回定期演奏会で使われる楽器をぜひご覧ください。

Vol.4 打楽器・特殊楽器 その1 編
オーケストラで欠かせないもの…そう、それは楽器です。
使用される楽器はオーケストラによって異なります。
このページでは、コスモスカイオーケストラで使用されている楽器を、
第6回定期演奏会でのチェックポイントとともに紹介いたします。
なかなか他のオーケストラではお目にかからない楽器もあるかも…?
一度では紹介しきれないため、何回かに分けて紹介いたします。
Vol.4は、『打楽器・特殊楽器 その1』の紹介です。
Vol.1 弦楽器編
| Vol.2 木管楽器編
| Vol.3 金管楽器編 |
Vol.4 打楽器・特殊楽器 その1編
| Vol.5 打楽器・特殊楽器 その2編
■ティンパニ(Timpani)
オーケストラでは定番の打楽器ティンパニ。オーケストラでは4台1セットで使うことが多い楽器で、オーケストラ全体のテンポやリズムを司る、奏者の中のリード役を果たしているとても大事な楽器です。
ヘッド (叩く場所) の張り具合を調整することで音程を変えることができるのですが、
昔はボルトを手で締めることでしか音程を変えることができませんでした。
しかし今はペダルで音程を変えられるものが普及し、転調や調性の全く違う曲にもスムーズに対応できるようになったのです。
また、ティンパニの並べ方にはジャーマンスタイルとアメリカンスタイルと呼ばれるものがあります。アメリカンスタイルはピアノと同様低音が奏者から見て左に来るような並べ方、
ジャーマンスタイルは逆に低音が右に来る並べ方です。
アメリカンスタイルはピアノや鍵盤楽器と並びが一緒なので持ち替えがスムーズにできますし、
大体の楽器はアメリカンスタイルで並べるのを念頭に作られています。
でもジャーマンスタイルであれば基音になる低音を右手で叩くことが多くなり、
(右利きであれば) 低音に力を入れた演奏ができる、などどちらにもメリットがあるんですね。
楽団や奏者によってどちらを採用しているか、こんなところにも見所があるんですよ。
オーケストラにもよく出てくる楽器でもあるため今回全ての曲に出番があります!
様々な場面で演奏に厚みをもたせてくれるティンパニを耳でも目でもお楽しみください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
全曲
■カスタネット(Castanets, Cast)
日本でも広く普及しているカスタネット。実はスペインの民族楽器です。カスタネットという単語はスペイン語で栗の実の意味があるそうです。
青と赤のものをイメージする方も多いかもしれませんが、あれは教育用に改良されたもので日本独自のものなんですね。
手のひらに置いて指先で打つもの、柄がついていて振って音を出すもの、膝上で打ち合わせるものなど種類も色々あるのです。
ちなみにオーケストラや吹奏楽など演奏会で使うものは大体が2個で1組!微妙に音の高低があります。
『交響詩 聖剣伝説2,3』では舞台後ろで忙しくかつ繊細に演奏していますのでどうぞご注目ください。
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』、『劇伴音楽メドレー』
■スレイベル(Sleigh bells)
シャンシャンという冬のシーンにぴったりの鈴の音色、楽器の名前はスレイベルと言います。
なんてことない鈴に見えますが、いざ何も考えずに片手で振り回して鳴らそうとすると…思ったタイミング、音で鳴ってくれません。
鈴の中の球が転がってしまって音が鳴らなかったり、上の方と下の方の鈴の鳴るタイミングが変わったりしてしまうのです。
そのため奏者は両手で持って振ったり、持ち手を叩いたりはたまた回転させたりと鳴らしたい音に合わせて色々な持ち方、鳴らし方をします。
『ポケットモンスターメドレー』で曲のムード作りに一役買っていますのでお楽しみに!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『ポケットモンスターメドレー』
■タンブリン(Tambourine, Tamb.)
誰もが1度は触ったことがあるのではないでしょうか。身近な楽器のタンブリン!
身近な楽器ではありますが、打つ、振る、こするという3種類の動作で音を出すことができる多彩な楽器です。
なかでも指で楽器の縁をこする奏法 (サムロール) は打楽器の中でもあまり他に例を見ない奏法で、これができるとかっこいい!
極めるのは結構大変な楽器なんですね…
ちなみに1番気を遣うのは演奏直前と直後、楽器を持ち上げる時と置く時だとか…それだけで音が鳴ってしまいますもんね。
『交響詩 聖剣伝説2,3』ではしっとりと、『逆転裁判5 法廷組曲』で激しく、『劇伴音楽メドレー』ではアクセント的に使われています。色々な表情のタンブリンをご堪能ください。
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』、『逆転裁判5 法廷組曲』、『劇伴音楽メドレー』
■ウッドブロック(Wood block)
硬い木の内部をくり抜き、響きがよくなるようにスリットを入れた構造をしているウッドブロック。
よく響く、木そのものの音が印象的です。Cosmoskyで使っているもの (写真参照) は持つタイプ。
右と左でそれぞれ高い音、低い音が出せます。置くタイプは両手を使えるので速いパッセージにも対応しやすかったりします。
今回出番は多くありませんが『交響詩 聖剣伝説2,3』では、オーケストラの音が薄いところで存在感ある音を出しています!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』、『劇伴音楽メドレー』
■シェイカー(Shaker)
オリジナルの楽器が簡単に作れる!シャカシャカとリズムを刻むのがシェイカーです。
ふたのできる容器の中に砂や小石、ビーズなど音が鳴りそうなものを入れてあげればシェイカーになるのです(もちろん市販のものもあります)。
容器、中に入れるものの材質や大きさに拘れば、音色の違うシェイカーをいくつも手に入れることができますよ!
簡単なつくりをしていますが、基本的なリズムを刻むことのできる大事な楽器で、
場所や奏者などの都合でドラムを使えない時などにはとても重宝されます(ただしCosmoskyではドラムと併用です笑)。
今回も色々な曲で登場しますので、シャカシャカが聞こえたらちょっと目を向けてみてください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『UNICORN』、『劇伴音楽メドレー』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』
■チューブラーベル(Tubular bells, Chimes)
チューブラーベルはNHKのど自慢の、あの鐘!と言えば1番わかりやすい!教会の鐘の音色をコンサートで使いやすようにと作られた楽器です。
キャスターがついているものがほとんどなので運びやすいんですよ。実は足下にはペダルがついていて、余韻を調整しながら演奏します。
『BLIND JUSTICE』、『逆転裁判5 法廷組曲』で使われていることからもわかる通り、正義や法などの荘厳なイメージにはぴったりの音色です。
それ以外の曲でもまた別の表情をしたチューブラーベルの雰囲気を感じられる譜面となっていますのでじっくり味わっていただきたいと思います!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『ポケットモンスターメドレー』、『逆転裁判5 法廷組曲』、『BLIND JUSTICE』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』
■トライアングル(Triangle, Tri.)
こちらもお馴染み三角形のトライアングル。ですが奏者によっては打楽器の中で1番難しいなんて言うこともある奥深い楽器です。
特徴的な金属音のため目立つ楽器なのですが、僅かな力加減の差で音量が大きく変わってしまい、
叩く場所によって音色も変わる、ビーター(叩くための棒) も太さ、長さの違うものが何種類も…凝りだしたら止まらない楽器です!
『逆転裁判5 法廷組曲』ではパーカッションらしい活躍です、ご期待ください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『ポケットモンスターメドレー』、『逆転裁判5 法廷組曲』
■ウィンドチャイム(Wind chimes, Bar chimes)
写真を見てあーこれか!と思われたかたもいらっしゃるかと思います。音楽室にもよくある、長さの違う金属の棒がたくさんついてるあれがウィンドチャイムです!
慎重に扱わないと、ちょっとした揺れですぐに隣同士の棒がぶつかり凄まじい音が出たりするので運搬の時などは特に気を遣います笑。
曲に煌びやかさや豪華な印象をつけるのにもってこいの楽器で、『劇伴音楽メドレー』では何回か登場します。
上向きと下向きに鳴らす場面両方あるのでご興味ありましたらぜひ探してみてください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『ポケットモンスターメドレー』、『劇伴音楽メドレー』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』
■銅鑼(Tam-tam)
ゴーンという音をホールいっぱいに埋め尽くす銅鑼。オーケストラの楽器には珍しく中国生まれの楽器です。そのため中国製のものが最も良い響きがするとか。大きいものになると直径1mを超えるのでとっても重たい!(金属製なので当たり前ですが) スタンドに引っ掛けるだけで一苦労です。
しかしその苦労の分だけ、『逆転裁判5 法廷組曲』、『劇伴音楽メドレー』では盛大な音色が鳴り響きます!ドキドキしながらお待ちください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『逆転裁判5 法廷組曲』、『劇伴音楽メドレー』
■クラベス(Claves)
「クラベス」というと何だかよくわからないように思えますが、ラテン版拍子木というイメージでしょうか、キューバを始めとしたラテン音楽ではとても重要な楽器です。
交差させて叩くことで明るい乾いた音を出すことができ、リズムを際立たせてくれます。『UNICORN』の後半に拍のアクセントになるよう用いられており、ふとした曲の変化のポイントとなっています。気づけた方はリズム通かも!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『ポケットモンスターメドレー』、『UNICORN』、『劇伴音楽メドレー』
■ボンゴ(Bongos)、コンガ(Conga)
クラベスと同様ラテン楽器の代表格とも言える楽器です。胴の短い方がボンゴ、長い方がコンガです。
コンガの低音のリズムをベースに高音のボンゴが動きをつけたフレーズ感ある演奏をするというのがよくあるパターンですね!ばちを使う場合もありますが基本は手を用いて演奏します。しかし慣れないと痛い…演奏の間叩き続けるのはやはり相当の鍛錬が必要なようです。
叩き方もオープン、スラップ、ヒール&トゥなどなど様々。パーカッションの奥深さは底知れないですね…!
今回の演奏会では『UNICORN』で曲全体の雰囲気を左右する大事な役割を担っています。オーケストラとのコンビネーションをご堪能ください!
♪第6回定期演奏会登場曲♪
『UNICORN』、『劇伴音楽メドレー』
Vol.1 弦楽器編
| Vol.2 木管楽器編
| Vol.3 金管楽器編 |
Vol.4 打楽器・特殊楽器 その1編
| Vol.5 打楽器・特殊楽器 その2編
コスモスカイオーケストラ第6回定期演奏会で使われる楽器をぜひご覧ください。

Vol.3 金管楽器編
オーケストラで欠かせないもの…そう、それは楽器です。
使用される楽器はオーケストラによって異なります。
このページでは、コスモスカイオーケストラで使用されている楽器を、
第6回定期演奏会でのチェックポイントとともに紹介いたします。
なかなか他のオーケストラではお目にかからない楽器もあるかも…?
一度では紹介しきれないため、何回かに分けて紹介いたします。
Vol.3は、『金管楽器』の紹介です。
Vol.1 弦楽器編
| Vol.2 木管楽器編
| Vol.3 金管楽器編 |
Vol.4 打楽器・特殊楽器 その1編
| Vol.5 打楽器・特殊楽器 その2編
■ホルン (Horn, Hr.)
ぐるんと巻かれたシルエットが特徴的なホルン。
元々は狩猟の合図に使われていた楽器で、肩にかけられるように円環状に作られたようです。
狩猟の際に狩人が横にいるパートナーに合図を出すために使われていたので、
ベル (音の出る場所) の向きが横向きなことも特徴です。
壁や天井に反響してから客席に届くためとても柔らかく響きのある音色がするのです。
ちなみに金管楽器の多くはピストンやロータリーといったメカニズムを用いて音を変えるのですが、
ホルンはオーケストラの金管楽器の中で唯一左手でロータリーに接続したレバーを操作します。
では右手は何もしてないかと言うとそんなことはありません。
右手は常にベルの中に入っているのですが、息が抜ける通常の形、手首を曲げて音を下げるハーフミュート、息の出口を塞ぎ金属的な音を出すゲシュトップ、
さらにはミュートと呼ばれる弱音器をつけたりと音色を変える重要な役割を果たしています。
普段演奏中には見えませんが、身近にホルン奏者がいたら見せてもらうと面白いですよ!
コスモスカイオーケストラでは勇猛なパイレーツオブカリビアンのテーマ、
繊細なメロディーのコンテンポラリーネイションシリーズ (BEMANI SELECTIONS) などで活躍しています。
迫力ある演奏を乞うご期待!
♪第6回定期演奏会チェックポイント♪
『UNICORN』 冒頭の壮大なソロ、4人でのグリッサンドなど楽器の良さを存分に感じられる曲です。他パートから独立した動きが多いのでとてもよく目立ちます!
『劇伴音楽メドレー』 曲終盤の某ドラマ曲、重厚、勇猛なメロディーを存分にお楽しみください!何の曲かは当日明らかに!
■トランペット (Trumpet, Tp.)
金管楽器の高音域といえば、トランペット!明るく輝かしい音色を持ち、どんなジャンルでも華麗に吹きこなす、
管楽器の代表格と言ってもよいかもしれません。
現代では華々しいメロディーを数々吹きこなすトランペットですが昔は限られた音しか出せず
(ホルンも同様)、超高音域でメロディーを奏でる奏者
(高音域になるほど倍音の間隔が狭くなるので、昔からある程度音階を並べることができました)、
中音域で伴奏をする奏者、低音でベース音を鳴らし続ける奏者に分かれていたそうです。
また金管楽器は唇を振動させて音を出すのですが、
トランペットは高音域を演奏することが多いため、
他の楽器よりも唇をたくさん振動させなければなりません。
そのため体力の消耗 (というか口周りの疲労) が激しい楽器です。
軽々と吹き続けていること自体がすごいのですね!
コスモスカイオーケストラのアレンジャーは容赦ないので笑、
基本的にどの楽曲でも大活躍です。
今までの楽曲の中でもエヴァンゲリオン破メドレーの高音域のメロディーライン、
マリオカートメドレーの全員ソロ等は強烈に印象に残る曲でした。
今回の演奏会でも見せ所満載のトランペットをお楽しみください!
♪第6回定期演奏会チェックポイント♪
『組曲 BRAVELY DEFAULT』 荘厳な響き、明るくポップな裏の動き、激しいメロディーなど楽器の魅力が満載です!ミュートを使ったメロディーにもご注目!
『劇伴音楽メドレー』 とにかく楽しい曲揃いです。どなたにも馴染み深い曲がきっとどこかにあるはず!
■フリューゲルホルン(Flugelhorn)
ホルンという名前がついていますがトランペットの仲間です。「ホルン」という単語はもともと「角笛」という意味があるのでいろんなところで使われているのです。
フリューゲルホルンはトランペットに比べ、ベルに向かって広がる構造 (円錐管) をしている部分が多く、豊かで落ち着いた音色が特徴です。
この微妙な構造の違いが音色や吹奏感に大きく影響ふるんですね!
トランペットとの微妙な音色の違いなんてわからないよ…と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
誰にでもその音色の違いがわかるのが「北の国から」のテーマ曲!
トランペットのメロディーの後にフリューゲルホルンのソロが出てくるのですがかなり印象が違うと思います。機会があればぜひ聴いてみてください。
ジャズやブラスバンドではソロ楽器として重宝される楽器ですが、オーケストラではあまり使われることのないレアな楽器です。
ポケットモンスターメドレーの途中で出てきますのでぜひご注目ください!
♪第6回定期演奏会チェックポイント♪
『ポケットモンスターメドレー』 曲中盤のミドルテンポのメドレーは必見!甘いメロディーをご堪能ください!
■トロンボーン (Trombone, Tb.)
伸縮自在のスライドを備えた中低音金管楽器、トロンボーン。スライドを伸び縮みさせることで管の長さを変えるため、金管楽器の中では唯一音の高さを自由に操ることができるのが特徴です。
音階を自由に演奏できるトロンボーンは、合唱の伴奏楽器やオルガンの代役など教会音楽で重宝され、神聖な楽器として扱われてきました。現代では吹奏楽、ジャズ、ロックなど様々なジャンルで用いられ、
神々しい荘重な音色はもちろんのこと、パワフルで輝かしい音や、
テクニカルでグルーヴィーな音など多彩な表情を見せてくれる楽器です。
種類も様々ありまして、オーケストラではテナーバス、バスがよく使われます 。同じ種類の楽器でもサイズ、管の太さ、ベルの広がり方など違いが多々あり、奥が深い楽器なのです…
コスモスカイオーケストラではカウボーイビバップの強烈なソロやマリオカートメドレーのジャジーなサウンドなど
鮮烈な印象を与えてくれています。
パートのまとまった動きもソロも満載で楽器の魅力たっぷりなトロンボーンにご注目ください!
♪第6回定期演奏会チェックポイント♪
『ポケットモンスターメドレー』 フリューゲルホルンから引き継がれるソロパートに酔いしれてください!
『交響詩 聖剣伝説2,3』 重厚なサウンドから疾走感溢れるメロディーまで様々な音が散りばめられています。ぜひ耳を傾けてみてください!
■チューバ (Tuba, Tu.)
オーケストラの中で最低音域を担当する金管楽器がチューバです。
その最大の特徴はやはり大きさ!ヴァルブ (長さの違う管に切り替えるための弁) を
全て抑えた状態で管の長さは9m以上、重さは約9kg!どの奏者も演奏、運搬に苦労をする楽器です。
アンサンブルに深みを与える柔らかい音色はあるのとないのとでは大違い!全体の音を包み込み、
ハーモニーを支える点では、縁の下の力持ちという言葉がぴったりです。
サキソフォンと同様の時期に生まれた新しい楽器で進化途中というのもあるためか、
楽器の種類が意外と豊富でもあります。管の長さが違うもの、
ピストンまたはヴァルブ式、持ち方が違うもの、
マーチング用に肩に担いで使うもの…音色、吹きやすさ、操作性が変わるので
選びがいもありそうです!
旋律を担当することはあまりありませんが、コスモスカイオーケストラではXenogearsや炎のたからもの (ルパン3世 カリオストロ城) など、
独立した大事なフレーズを吹くこともあります。
今回の演奏会でも低音の魅力をお届けするべく心地よいフレーズがたくさんありますのでご期待ください!
♪第6回定期演奏会チェックポイント♪
『交響詩 聖剣伝説2,3』 ソロでメロディーの部分がありますのでお楽しみに!
『ポケットモンスターメドレー』 後の曲で意外な役回りがあります、よく目を凝らしてご覧ください!
Vol.1 弦楽器編
| Vol.2 木管楽器編
| Vol.3 金管楽器編 |
Vol.4 打楽器・特殊楽器 その1編
| Vol.5 打楽器・特殊楽器 その2編
コスモスカイオーケストラ第6回定期演奏会で使われる楽器をぜひご覧ください。

Vol3. 『UNICORN』編曲者 ホースマン
ゲーム音楽をオーケストラで演奏するためには、オーケストラ用の楽譜が必要です。
このオーケストラ用の楽譜を書く人のことを、われわれは「編曲者(アレンジャー)」と呼びます。
コスモスカイオーケストラで演奏される曲の大部分は、団員が編曲者です。
同じ曲でも編曲者によって出来上がる作品は十人十色!
コスモスカイオーケストラの編曲者の楽曲への愛や編曲のこだわりを、対談形式でご紹介いたします。
編曲者インタビューVol.3は『UNICORN』の編曲者、ホースマンさんです。
編曲者インタビューバックナンバー
Vol.1 交響詩聖剣伝説2,3
| Vol.2 ポケットモンスターメドレー
| Vol.3 UNICORN
| Vol.4 組曲 BRAVELY DEFAULT
『UNICORN』の編曲者 ホースマンさん
ホースマン: 特設サイトをご覧のみなさん、はじめまして。編曲チームのホースマンです。
よろしくお願いします。『UNICORN』はゲーム音楽でなくてアニメの劇伴曲ということで、コスモスカイオーケストラとしても少し珍しいですよね。
曲がかっこいいのはもちろんなのですが、アニメを見て印象に残っているシーンはありますか?
ホースマン:
ネタバレもどうかと思ったんで、個人的に印象に残ったシーンと、そのシーンでの名言を並べてみました。
未視聴の方はぜひ見てみて下さいね。
○1話のユニコーンガンダム初出撃シーン
「恐れるな。自分の中の可能性を信じて、力を尽くせば・・・道は自ずとひらける」 - カーディアス・ビスト
○4話の砂漠を踏破するシーン
「人を想って流す涙は別だ。何があっても泣かないなんて奴を、俺は信用しない」 – スベロア・ジンネマン
○6話の艦長の決断シーン
「彼らに指一本触れてみろ!その首をねじ切ってやるぞ!若造!」 – オットー・ミタス
ああ…セリフだけでどのシーンか浮かんできますね。アニメを見たことない方には是非見ていただきたいです。
ホースマンさんは、コスモスカイオーケストラの譜面は初めての編曲ですが、
苦労した点はありましたか?
ホースマン:
内声部の聞き取りにすごく苦労しました。
繰り返し聞いては打ち込んで、聞こえないパートは公式ピアノ譜のコードから音を書き足しています。
オーケストラの譜面を耳コピするのは初めてだったので、編曲チームリーダーの袴田さんにかなりサポートしてもらってます。
耳コピ(*1)で作ったのですね!
とはいえ全部が全部耳コピで原曲通りではないと思うのですが、編曲に当たり工夫した点はありますか?
ホースマン:
弦楽器を目立たせるよう工夫しています。
コスモスカイオーケストラの曲は管楽器やギターがオイシイ曲が多いので、この曲は弦楽器がオイシくて目立つようにしよう!という裏コンセプトを密かに考えていました。
なので前述の音を書き足す際は、弦楽器がオイシく聞こえる音量バランスを考えて音を書き足しています。
また今回はオリジナルに忠実に採譜するよう心がけたのですが、電子楽器が多用されているため、それは打楽器に置き換えています。
打楽器群をオリジナルに似せるにはどうすればいいか、こちらもいろいろと工夫をこらしてみました。
コスモスカイオーケストラ用の譜面になっているわけですね。原曲をご存知の方は聴き比べてみると面白いかもれません。
最後に、聴きどころを教えてください。
ホースマン:
全部!と言いたい所ですがw やっぱりこの曲は弦楽器の音をお楽しみ頂きたいです。
まず冒頭は、弦5部+ホルンの演奏です。ヴァイオリンには一番太いG線のみで演奏するSul G指示をしており、
ヴィオラ以下も低めの音が割り振られているので、全体として陰りのある独特の音がします!
他にも中盤と最後に弦5部と打楽器だけで演奏する場面が何度かあるので、こちらもお楽しみ下さい。
あとは演奏会当日は真面目に演奏しますが、自分の好きな動画投稿サイトではこの曲に合わせてガッツポーズする動画が流行っているので、
好きな方は曲に合わせてこっそりガッツポーズしてみて下さいw
ホースマンさん、ありがとうございました。
編曲者インタビューバックナンバー
Vol.1 交響詩聖剣伝説2,3
| Vol.2 ポケットモンスターメドレー
| Vol.3 UNICORN
| Vol.4 組曲 BRAVELY DEFAULT
(*1)耳コピ
曲中で実際に演奏されている音を聞き取ること。
編曲の一つの手法として、原曲を耳コピして採譜する手法がある。
機動戦士ガンダムUC
角川書店『ガンダムエース』誌上にて2007年2月号から2009年8月号まで連載された小説。作者は福井晴敏。
これをストーリー原案とした同名のアニメ作品が製作された。作曲者は澤野弘之。
『UNICORN』は機動戦士ガンダムUCを象徴する音楽として位置づけられている。
『UNICORN』は
2014年12月7日(日) コスモスカイオーケストラ第6回定期演奏会で聴くことができます。
お楽しみに!