第6回定期演奏会 特別企画ページ:オーケストラ楽器紹介(打楽器・特殊楽器編 その1)

投稿日:2014.12.06  更新日:2014.12.06

カテゴリ: 定期演奏会特別企画



Vol.4  打楽器・特殊楽器 その1 編

 

オーケストラで欠かせないもの…そう、それは楽器です。

使用される楽器はオーケストラによって異なります。

このページでは、コスモスカイオーケストラで使用されている楽器を、

第6回定期演奏会でのチェックポイントとともに紹介いたします。

なかなか他のオーケストラではお目にかからない楽器もあるかも…?

一度では紹介しきれないため、何回かに分けて紹介いたします。

Vol.4は、『打楽器・特殊楽器 その1』の紹介です。

Vol.1  弦楽器編 
| Vol.2  木管楽器編 
| Vol.3  金管楽器編 |

 Vol.4  打楽器・特殊楽器 その1編 
| Vol.5  打楽器・特殊楽器 その2編



■ティンパニ(Timpani)

オーケストラでは定番の打楽器ティンパニ。オーケストラでは4台1セットで使うことが多い楽器で、オーケストラ全体のテンポやリズムを司る、奏者の中のリード役を果たしているとても大事な楽器です。
ヘッド (叩く場所) の張り具合を調整することで音程を変えることができるのですが、
昔はボルトを手で締めることでしか音程を変えることができませんでした。
しかし今はペダルで音程を変えられるものが普及し、転調や調性の全く違う曲にもスムーズに対応できるようになったのです。

また、ティンパニの並べ方にはジャーマンスタイルとアメリカンスタイルと呼ばれるものがあります。アメリカンスタイルはピアノと同様低音が奏者から見て左に来るような並べ方、
ジャーマンスタイルは逆に低音が右に来る並べ方です。
アメリカンスタイルはピアノや鍵盤楽器と並びが一緒なので持ち替えがスムーズにできますし、
大体の楽器はアメリカンスタイルで並べるのを念頭に作られています。
でもジャーマンスタイルであれば基音になる低音を右手で叩くことが多くなり、
(右利きであれば) 低音に力を入れた演奏ができる、などどちらにもメリットがあるんですね。
楽団や奏者によってどちらを採用しているか、こんなところにも見所があるんですよ。

オーケストラにもよく出てくる楽器でもあるため今回全ての曲に出番があります!

様々な場面で演奏に厚みをもたせてくれるティンパニを耳でも目でもお楽しみください!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

全曲



■カスタネット(Castanets, Cast)

日本でも広く普及しているカスタネット。実はスペインの民族楽器です。カスタネットという単語はスペイン語で栗の実の意味があるそうです。

青と赤のものをイメージする方も多いかもしれませんが、あれは教育用に改良されたもので日本独自のものなんですね。
手のひらに置いて指先で打つもの、柄がついていて振って音を出すもの、膝上で打ち合わせるものなど種類も色々あるのです。
ちなみにオーケストラや吹奏楽など演奏会で使うものは大体が2個で1組!微妙に音の高低があります。

『交響詩 聖剣伝説2,3』では舞台後ろで忙しくかつ繊細に演奏していますのでどうぞご注目ください。

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『交響詩 聖剣伝説2,3』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』、『劇伴音楽メドレー』



■スレイベル(Sleigh bells)

シャンシャンという冬のシーンにぴったりの鈴の音色、楽器の名前はスレイベルと言います。

なんてことない鈴に見えますが、いざ何も考えずに片手で振り回して鳴らそうとすると…思ったタイミング、音で鳴ってくれません。
鈴の中の球が転がってしまって音が鳴らなかったり、上の方と下の方の鈴の鳴るタイミングが変わったりしてしまうのです。
そのため奏者は両手で持って振ったり、持ち手を叩いたりはたまた回転させたりと鳴らしたい音に合わせて色々な持ち方、鳴らし方をします。

『ポケットモンスターメドレー』で曲のムード作りに一役買っていますのでお楽しみに!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『ポケットモンスターメドレー』



■タンブリン(Tambourine, Tamb.)

誰もが1度は触ったことがあるのではないでしょうか。身近な楽器のタンブリン!

身近な楽器ではありますが、打つ、振る、こするという3種類の動作で音を出すことができる多彩な楽器です。
なかでも指で楽器の縁をこする奏法 (サムロール) は打楽器の中でもあまり他に例を見ない奏法で、これができるとかっこいい!
極めるのは結構大変な楽器なんですね…

ちなみに1番気を遣うのは演奏直前と直後、楽器を持ち上げる時と置く時だとか…それだけで音が鳴ってしまいますもんね。

『交響詩 聖剣伝説2,3』ではしっとりと、『逆転裁判5 法廷組曲』で激しく、『劇伴音楽メドレー』ではアクセント的に使われています。色々な表情のタンブリンをご堪能ください。

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『交響詩 聖剣伝説2,3』、『逆転裁判5 法廷組曲』、『劇伴音楽メドレー』



■ウッドブロック(Wood block)

硬い木の内部をくり抜き、響きがよくなるようにスリットを入れた構造をしているウッドブロック。

よく響く、木そのものの音が印象的です。Cosmoskyで使っているもの (写真参照) は持つタイプ。
右と左でそれぞれ高い音、低い音が出せます。置くタイプは両手を使えるので速いパッセージにも対応しやすかったりします。

今回出番は多くありませんが『交響詩 聖剣伝説2,3』では、オーケストラの音が薄いところで存在感ある音を出しています!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『交響詩 聖剣伝説2,3』、『劇伴音楽メドレー』



■シェイカー(Shaker)

オリジナルの楽器が簡単に作れる!シャカシャカとリズムを刻むのがシェイカーです。

ふたのできる容器の中に砂や小石、ビーズなど音が鳴りそうなものを入れてあげればシェイカーになるのです(もちろん市販のものもあります)。
容器、中に入れるものの材質や大きさに拘れば、音色の違うシェイカーをいくつも手に入れることができますよ!

簡単なつくりをしていますが、基本的なリズムを刻むことのできる大事な楽器で、
場所や奏者などの都合でドラムを使えない時などにはとても重宝されます(ただしCosmoskyではドラムと併用です笑)。

今回も色々な曲で登場しますので、シャカシャカが聞こえたらちょっと目を向けてみてください!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『UNICORN』、『劇伴音楽メドレー』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』



■チューブラーベル(Tubular bells, Chimes)

チューブラーベルはNHKのど自慢の、あの鐘!と言えば1番わかりやすい!教会の鐘の音色をコンサートで使いやすようにと作られた楽器です。

キャスターがついているものがほとんどなので運びやすいんですよ。実は足下にはペダルがついていて、余韻を調整しながら演奏します。

『BLIND JUSTICE』、『逆転裁判5 法廷組曲』で使われていることからもわかる通り、正義や法などの荘厳なイメージにはぴったりの音色です。
それ以外の曲でもまた別の表情をしたチューブラーベルの雰囲気を感じられる譜面となっていますのでじっくり味わっていただきたいと思います!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『ポケットモンスターメドレー』、『逆転裁判5 法廷組曲』、『BLIND JUSTICE』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』



■トライアングル(Triangle, Tri.)

こちらもお馴染み三角形のトライアングル。ですが奏者によっては打楽器の中で1番難しいなんて言うこともある奥深い楽器です。

特徴的な金属音のため目立つ楽器なのですが、僅かな力加減の差で音量が大きく変わってしまい、
叩く場所によって音色も変わる、ビーター(叩くための棒) も太さ、長さの違うものが何種類も…凝りだしたら止まらない楽器です!

『逆転裁判5 法廷組曲』ではパーカッションらしい活躍です、ご期待ください!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『ポケットモンスターメドレー』、『逆転裁判5 法廷組曲』



■ウィンドチャイム(Wind chimes, Bar chimes)

写真を見てあーこれか!と思われたかたもいらっしゃるかと思います。音楽室にもよくある、長さの違う金属の棒がたくさんついてるあれがウィンドチャイムです!

慎重に扱わないと、ちょっとした揺れですぐに隣同士の棒がぶつかり凄まじい音が出たりするので運搬の時などは特に気を遣います笑。

曲に煌びやかさや豪華な印象をつけるのにもってこいの楽器で、『劇伴音楽メドレー』では何回か登場します。
上向きと下向きに鳴らす場面両方あるのでご興味ありましたらぜひ探してみてください!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『ポケットモンスターメドレー』、『劇伴音楽メドレー』、『組曲 BRAVELY DEFAULT』



■銅鑼(Tam-tam)

ゴーンという音をホールいっぱいに埋め尽くす銅鑼。オーケストラの楽器には珍しく中国生まれの楽器です。そのため中国製のものが最も良い響きがするとか。大きいものになると直径1mを超えるのでとっても重たい!(金属製なので当たり前ですが) スタンドに引っ掛けるだけで一苦労です。

しかしその苦労の分だけ、『逆転裁判5 法廷組曲』、『劇伴音楽メドレー』では盛大な音色が鳴り響きます!ドキドキしながらお待ちください!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『逆転裁判5 法廷組曲』、『劇伴音楽メドレー』



■クラベス(Claves)

「クラベス」というと何だかよくわからないように思えますが、ラテン版拍子木というイメージでしょうか、キューバを始めとしたラテン音楽ではとても重要な楽器です。

交差させて叩くことで明るい乾いた音を出すことができ、リズムを際立たせてくれます。『UNICORN』の後半に拍のアクセントになるよう用いられており、ふとした曲の変化のポイントとなっています。気づけた方はリズム通かも!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『ポケットモンスターメドレー』、『UNICORN』、『劇伴音楽メドレー』



■ボンゴ(Bongos)、コンガ(Conga)

クラベスと同様ラテン楽器の代表格とも言える楽器です。胴の短い方がボンゴ、長い方がコンガです。

コンガの低音のリズムをベースに高音のボンゴが動きをつけたフレーズ感ある演奏をするというのがよくあるパターンですね!ばちを使う場合もありますが基本は手を用いて演奏します。しかし慣れないと痛い…演奏の間叩き続けるのはやはり相当の鍛錬が必要なようです。

叩き方もオープン、スラップ、ヒール&トゥなどなど様々。パーカッションの奥深さは底知れないですね…!

今回の演奏会では『UNICORN』で曲全体の雰囲気を左右する大事な役割を担っています。オーケストラとのコンビネーションをご堪能ください!

♪第6回定期演奏会登場曲♪

『UNICORN』、『劇伴音楽メドレー』


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コスモスカイオーケストラ第6回定期演奏会で使われる楽器をぜひご覧ください。

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